島田ゆか(作) ぶんけい
「もっと、お金があったら良いのに・・・!」
「子どもがもっと、○○だったら良いのに・・・!」
「配偶者が、○○してくれたら良いのに・・・!」
のように、無いものを数えてしまい、今、目の前にあるものに感謝できない人が、
多いようです。
でも、自分が好きな事に対して、正直に行動すると、
他人へのコントロールが無くなり、
その結果、幸せな雰囲気で包まれます。
『うちにかえったガラゴ』は、
そのような事を教えてくれる絵本です。
この絵本は、
旅するかばん屋のガラゴが、寒い季節になったので、
家に帰って、お風呂に入ろうとすると、たくさんのお友達が差し入れを持ってきてくれて、
一緒にお風呂に入り、みんなでごちそうを食べた。というシンプルな内容です。
>ガラゴが たびをするのは、あたたかいきせつだけ。
>さむいのが とても にがてだからです。
>つめたい きたかぜが ぴゅ~と ふいてきたら
>ガラゴは さっさと みせじまい。
>寒くないように しっかり じゅんびを ととのえたら
>ゆきが ふるまえに いそいで うちに かえります。
これは、4ページと5ページの文章ですが、
私は、現代の大人へのメッセージのように感じます。
>ガラゴが たびをするのは、あたたかいきせつだけ。
>さむいのが とても にがてだからです。
具体的には、上記の部分は、
苦手な事を、我慢して我慢して行い、その結果、自分のイライラを家族にぶつけたり、
子どもにも我慢をさせるのではなく、
「苦手な事を無理にするのではなく、自分の気持ちを感じましょう♪」
のメッセージのように感じます。
>つめたい きたかぜが ぴゅ~と ふいてきたら
>ガラゴは さっさと みせじまい。
そして、上記は、「決断を早くしましょう」のメッセージ。
>寒くないように しっかり じゅんびを ととのえたら
さらに、上記は、「準備の大切さ」を伝えるメッセージ、
>ゆきが ふるまえに いそいで うちに かえります。
最後に、「行動すること」の大切さを伝えるメッセージ
のように感じます。
つまり、この2ページを読むだけで、
「自分の気持ちを感じること」
↓
「決断を早くしましょう」
↓
「準備の大切さ」
↓
「行動すること」
の、4つのステップを、親子で無意識に学べます。
この4つを繰り返し行っている人は、
自分を愛する事が出来る人です。
心理学では、「人は自分を愛する程度にしか人を愛せない」のです。
だから、自分を愛する人は、他人を愛する事が出来ますので、
お友達がやってきて、楽しく過ごせます。
つまり、良いコミュニケーションや仲間を大切にするという事です。
この絵本では、4つのステップと良いコミュニケーションについて、
親子で学ぶ事ができます。
作者は、「バムとケロシリーズ」の島田ゆかさんですので、
ガラゴのおうちのインテリアも、楽しい工夫がいっぱいです。
最後には、バムとケロがやってきますので、
バムとケロのファンの方にもお勧めです。