ブレーメンのおんがくたい

グリム童話 ハンス・フィッシャー(絵) 瀬田貞二(訳) 福音館書店

あらすじ

ロバとイヌとネコとオンドリが、町の楽隊にはいろうとそろって出かけます。

しかし、途中で日が暮れてしまい、やっとたどりついたのはどろぼうの家でした……!

のびやかにして繊細なタッチで描かれた、グリムの昔話。

<Amazonより>

子育てワンポイント

『ブレーメンのおんがくたい』というタイトルを知っている人は多いのではないでしょうか?

では、「どのような話だったか、あらすじを話せますか?」と聞かれると、明確に話せない…という人は多いのではないでしょうか。

『ブレーメンのおんがくたい』のあらすじを紹介しますね。

年老いて殺されそうになったロバ、ニワトリ、犬、猫が、音楽隊に入るためにブレーメンの町を目指して出かけます。

「どこだって、死ぬよりましさ!」と考えたからです。

途中、泥棒達がごちそうを食べている家を見つけました。

そこで、4匹は泥棒たちを脅かしました。

泥棒たちは出て行ってしまいました。

4匹は、泥棒たちの家で暮らしました。

『ブレーメンのおんがくたい』のあらすじは以上です。

この絵本を読んで、このような疑問を感じる人がいるかもしれません。

「この4匹はブレーメンに行っていない・・・!」と。

この4匹の目的は、<幸せになること>だったのです。

そして、<ブレーメンに行って音楽隊に入る>というのは、<意図>だったのです。

方法について悩む人が少なくありません。

例えば、
「Aが良いですか?Bが良いですか?」

「Cをしようと思いますが、どう思いますか?」

「Dをしているのですが、もっと良い方法はありませんか?」

他にもあるかもしれません・・・。

方法だから悩む可能性が高くなります。

<目指しているもの>を<意図>と言います。

<意図>が明確であれば、方法は無限にあります。

そして、<意図>を明確にすると、選んだ方法は大抵○(=正しい)のです。

この物語は、現状に失望をした時にも、意図を持って行動することで、仲間や幸せに出会えることを教えてくれます。

「どこにだって、死ぬよりましなことなら ころがっているさ」の言葉に励まされ、命の大切さに気付く人がいるかもしれません。

それは、この絵本を読んだときかもしれませんし、何年も何十年もたったときかもしれません。

<幸せな意図を持つ大切さ>を身につける絵本と言えるのではないでしょうか。

この絵本は次の方にお勧めします。

1.失望をした時にも、意図を持って行動することで、仲間や幸せに出会えることを潜在意識レベルで身につけたい人

2.方法論で悩みたくない人

3.<幸せな意図を持つ大切さ>を身につけたい人

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

一見役に立たないような弱い者でも、知恵を使い力を合わせることで、幸せになれることを教えてくれる絵本です。(昔話、民話)