中川李枝子(作) 山脇百合子(絵) のら書店
【幼年童話の入門】絵本
今回は【け】で始まるタイトルの絵本を紹介いたします♪
言葉をイメージ化する能力は、
学習やコミュニケーションなど、
生きていくうえでとても重要です。
この能力を育むのは、読書です。
特に絵本から読み物へ移行する時期に、
本好きになるか本嫌いになるかが決まるといわれています。
そのため、幼児期から小学校低学年の間に、
幼年童話を読み聞かせすることは大切です。
幼年童話というのは、
絵本と読み物の橋渡しとなり、
絵本よりも絵が少なく、
小説などの読み物よりも文章が少なく文字が大きい本です。
つまり、さし絵の多い読みもののことなのです。
その入門書に最適なのは、
『けんた・うさぎ』です。
その理由は次の2つです。
1.『ぐりとぐら』でおなじみの
中川李枝子さんと山脇百合子さんのコンビが作者のため、
さし絵も文章も親子で親しみやすいから。
2.物語の内容は、主人公のうさぎのけんたの日常で、
4歳から6歳くらいのお子さんの考えや行動が表現されているので、
親も子も、「それ、あるある!!」と思えることばかりが描かれているから。
主人公のけんたの言動は、幼児期の子どもにはよくあることばかりなのですが、
それは大人が見ると問題行動にみえることかもしれません。
しかし、けんたのお母さんとお父さんは、けんたを叱るのではなく、
けんたの気持ちをくみながらも、知恵を働かせた優しい言動で、
けんたの言動を見事に修正します。
この本を読むことで、
言語をイメージ化する力を育みますし、
子どもは本好きになるステップを踏むことができます。
親は、子どもへのスムーズな対応方法を学ぶことができます。
つまり、親子で読むことで、
親にも子にも良い影響をもたらしてくれる一石二鳥の本なのです。
全部で120ページですが、
6つのお話が入っていますので、
1つのお話は約20ページほどです。
寝る前に1つずつ、毎日読んであげるのにふさわしい読みものです。
●○このような方におススメです○●
◆子どもに言葉をイメージ化する能力を育みたい方
◆「子どもに本好きになってほしい!」と願う方
◆「子どもへのスムーズな対応方法」を学びたい方