いのちをいただく

内田美智子(文), 諸江和美(絵), 佐藤剛史(監修) 西日本新聞社

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

この本は牛のみいちゃんが、大事に育てられ、殺されてお肉にされるというお話です。いつ読んでも目頭が熱くなってしまいます。私自身、この本に出会って、ひとつひとつの食材には命があって、それをいただいて、私たちが生かされていることを思い知らされました。ずっと子どもには食事をいただけることは幸せなこと、感謝していただかなくてはいけないと言い聞かせてはいたものの、なかなか子どもに伝わっていなかったように思います。でもこの本を子どもと一緒に読んで、子どもも感じるものがあったようです。時々みいちゃんはかわいそうねーと悲しいそうな表情をして言ったりしています。そういう時にはほんとにみいちゃんはかわいそうね。だから感謝してちゃんと食べなくちゃいけないのよねと言うと、子どもも分かったにうなずきます。この本は牛を殺す場面なども出てきて、残酷だと思われるかもしれません。もしそう思われるのであれば、親だけが読むのもいいと思います。親がいのちをいただいていると思えば、子どもへの食べ物に対する言葉かけも変わってくるのではないかと思います。
(オーストラリア在住、3歳3ヶ月男の子、日本語400 冊・広東語60 冊・英語30 冊)