おちゃのじかんにきたとら

ジュディス・カー(作) 晴海耕平(訳) 童話館出版

英語版/The Tiger Who Came to Tea

ソフィーという名前の小さい女の子とお母さんが、
お家でお茶の時間を楽しんでいると、
玄関のチャイムがなりました。

ドアを開けると、大きな本物のトラが立っていて、
「一緒にお茶をさせて下さい」と言いました。

トラは、家中の食料を全て食べ、水道の水を含む飲み物を全て飲んで、
お礼を言って、帰って行きました。

お陰で、お食事の準備もお風呂に入ることもできなくなってしまいました。

ちょうど、そこに、お父さんが、帰ってきました。

二人が事情を話すと、
「お父さんに任せなさい。いい考えがあるよ。
コートを着てレストランに行こう。」
とお父さんは言いました。

レストランで、三人は、幸せな時間を過ごしました。

トラがいつ来ても良いように、
次の日、ソフィーとお母さんは、沢山の食べ物を買いました。

しかし、トラは、その後、ソフィーの家には来ませんでした。

おすすめのポイント

自分のお家に本物のトラがやってきたら、ビックリしますよね♪
そのようなドキドキした気持ちを味わっても良いと思います。

また、この絵本に出てくる【トラ】を、突然やって来た親戚や友人など、
【歓迎しないお客さん】に置き換えて読むと、
ソフィーのお母さんやお父さんの素晴らしい対応を学ぶことができると思います。

突然【トラ】が来ると、その事を問題になさる方が少なくないと思いますが、
そのことが問題ではなく、その際にどんな対応をするかの、
【発想の転換】や【接し方】が大切だと思います。

私は、【楽しい子育て実践会】で、メールや電話の相談をお受けしていますが、
【発想の転換】や【接し方】は、とても重要だと実感しています。

この、【発想の転換】や【接し方】を親子で学べる絵本です。

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

この絵本は今年は寅年と言う事で、探して購入しました。はじめは、図書館3件で貸し出し中でして、ジュンク堂や紀伊国屋さんで、品切れでしたので、ますます 必死で探して、小さな書店で購入しました。まず、色の美しさ、どんな状況でも変わらない寛大さを思わせる表情、パパのスマートな仕草、読んでいて、楽しくなります。最後のお買い物でのオチも豊かな心になり、繰り返し読んでも飽きない内容です。又 ティーポットやビンやカップ…のデサインもセンスが良く素敵です。この絵本は 寛容さやユーモアや色彩感覚、心の豊かさを教えてくれる家でも最高の絵本の中の1冊です。
(兵庫県在住、2歳11ヶ月男の子、日本語420冊・英語2冊)
子どもに一冊好きな本を持ってきてと言ったらこれでした。突然現れた「とら」に動じない家族の様子が面白いです。