ぐりとぐら

なかがわりえこ(作)・おおむらゆりこ(絵) 福音館書店

野ネズミのぐりとぐらは、歌いながら森の中へ行きます。
すると、大きな卵を見つけました。
そして、その卵で、大きなカステラを作って、森の動物たちと一緒に食べます。

最後に、卵の殻で自動車を作って乗って帰ります。

おすすめのポイント

1967年に初版され、長く読み続けられている絵本です。
長く読み続けられている絵本には、理由があります。

この絵本は、大人が読んでも学ぶ部分が多いです。
今回は、そのことについて、お伝えをいたします。

☆「ぼくらのなまえは ぐりとぐら」で、物語は始まります。
これは、【自己紹介の大切さ】を伝えています。

携帯やパソコンなど、メールでのコミュニケーションを行なう機会が増えている方が
多いと思います。

メールの場合は、最初に名前を名乗る事は、最低のマナーだと思います。
残念ながら、それが出来ていらっしゃらない方が、いらっしゃいます。

コミュニケーションの基本は、自己紹介です。

☆「この世で一番好きなのは、お料理する事、食べること」

お名前の次には、自己アピールも大切です。
自分が何をしたいかを伝える事で、良い事があります。

☆「大きな卵を見つけました」

きちんとしたコミュニケーションを行なっていて、
好きなことや目標を設定すると、大きな幸運がやって参ります。
それが、【卵】です。

☆「家にもって帰ろうとしましたが、大きすぎて運べません」
「お料理の道具を持ってきて、森でカステラを作ります」

運べないのなら、調理道具を持って来る・・・。
【発想の転換】の重要さを伝えています。

☆「カステラの匂いにつられて森の動物たちが、やってきます」
「けちじゃないよ ぐりとぐら ごちそうするから まっていて」

自己啓発や成功セミナーで良く言われている【与える】という発想です。

☆最後に卵の殻で自動車を作って乗って帰りました。
【工夫】や【無駄にしない】ことを学ぶ事ができます。

【ぐりとぐら】を読む事で、【自己紹介】や【自己アピール】や
【発想の転換】や【与えること】や【工夫】や【無駄にしない】
のような、人生で大切なことを、親子で身につけることができます。

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

私も子どものころよく読みました。子どもも理解しやすく、また、読みやすいようです。
(神奈川県在住、5歳6ヶ月女の子、日本語80冊・英語20冊)
最後に森の動物達がたくさん集まってきて、ぐりとぐらが作ったカステラを一緒に食べるシーンがとてもよいと思う。また、作る過程において、ぐりとぐらが試行錯誤を繰り返している会話があり、子どもにも考えることの大切さを教えてくれるように思う。子どもは料理することに興味をもちました。また最後の最後に、ぐりとぐらが卵のからで作った車にみとれているように思います。
(神奈川県在住、2歳8ヶ月男の子、日本語100冊)
長い間読み継がれている本ですが、私も2歳の娘も大のお気に入りです。 かすてらを作る過程もいいのですが、作る以前の大きな卵をどのように調理するか、どのように卵やおなべを運ぶかなど例をあげていろいろ試しているところがユーモアもあり、想像がふくらみます。 おなべのふたをあけ、かすてらが出来上がる場面も何ともほんわかする、なんど読んでもやさしい気持ちになる本です。
初めての長編(?)絵本。足を屈伸させて、にこにこしながら見ています。動物が沢山出てくるところも楽しいようです。3ヶ月でも、物語がある絵本が楽しいように見受けられます。絵もきれいで見やすいように感じます。