この世でいちばんすばらしい馬

チェン ジャンホン (著), 平岡 敦 (翻訳)

【平和の大切さを学ぶ】絵本

今回は【こ】で始まるタイトルの絵本を紹介いたします♪

少し前だったら、
「当たり前」と思うことでも、
今は、親が教えなければ子どもはわからない時代となってしまったようです・・・。

昨年末にお財布を落としてしまいました!

お財布は見つかりませんでしたので、
警察に届け、帰宅後すぐに、クレジットカードとキャッシュカードの紛失届を出しました。

私がお財布を落とした1時間後に、
私の家から遠く離れたコンビニエンスストアのATMで、
私のキャッシュカードが吸い込まれていたと、
銀行から連絡を受けました。

つまり、私が落とした財布を拾った誰かが、
私のキャッシュカードを使用して、
お金を引き出そうとしたけれども、
紛失届が出されていたために、
「このカードは使用できません」の表示が出て、
キャッシュカードはATMに吸い込まれ、
警備会社の人が回収して、銀行へ届けてくださったようです。

警察の人にそのことを伝えると、
「最近、拾った財布を警察に届けずに、
お金を使ったりキャッシュカードやクレジットカードを使おうとする人が増えているんです・・」
と、担当の刑事さんはおっしゃいました。

私が、「なぜですか?」
と尋ねると、
「小さい頃に大人が教えていないからでしょうね・・・」と
お答えになりました。

「拾ったものは警察などに届けましょう」
ということを、私は当たり前だと思っていました。

でも、今の時代は、当たり前のことをきちんと教えることが必要な時代のようです。

それでは、
「戦争はいけません!」
「人を傷つけてはいけません!」
このことを子どもに教えるためには、どうしたら良いでしょうか?

それは、このようなテーマの絵本を乳幼児期から子どもに読んであげることです。

本日紹介します絵本
『この世でいちばんすばらしい馬』は、
8世紀の中国に実在した画家、
ハン・ガン(韓幹)をモデルに書かれた物語です。

ハン・ガンは、すばらしい馬を描く画家です。

この絵本では、ハン・ガンが描いた馬が、
生きて絵から飛び出し、
その馬を武将が戦争に連れて行きます。

たくさんの人や馬が死に、
ハンガンが描いた馬は、
血まみれになり大粒の涙を流し、
戦場の真っただ中で武将を振り落とし走り去りました・・・・。

馬は、どこへ行ったと思いますか?

ハンガンが描いた絵の中に戻って、
静かに暮したのです。

このように、シンプルな物語なのですが、
馬の絵の迫力がとても素晴らしいのです。

良い絵本の条件の一つに、
「絵を見るだけでストーリーがわかる」ということがあります。

そして、子どもは、
「かわいらしい絵」に心ひかれるのではなく、
「迫力」「色遣い」「躍動感」「表情」など、
大人よりも本物を見分ける能力があります。

なぜならば、大人よりも子どものほうが、感性が豊かだからです。

この絵本の作者は
『ウェン王子とトラ』の作者で、
中国出身、現在はパリ在住の、
チェン・ジャンホンです。

『ウェン王子とトラ』では、
迫力がある虎が描かれていましたように、
『この世でいちばんすばらしい馬』では、
馬の表情や動きがとても見事に描かれています。

●○このような方におススメです○●

◆子どもに『本物が持つ迫力』を体験させたい方

◆子どもに「平和」を学んでほしいと思う方

◆『ウェン王子とトラ』が好きな方

◆「戦争はいけません!」「人を傷つけてはいけません!」
を子どもに教えたい方