くつやのまるちん

トルストイ(原作) かすや昌宏(絵) 渡 洋子(文) 至光社

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

かなしいきもちでくらしていたまるちん。あるひせいしょをよみはじめるとこころがおちつきます。そしてゆめで、「あしたいくから」ときりすとさまのこえをききます。でも次の日、来られたのはきりすとさまではなく「ゆきかきのおじいさん」「赤ちゃんが泣き止まず冬なのに夏の格好をしているおんなのひと」「おばあさんのりんごを盗むおとこのこ」でした。きりすとさまは言います。「あれはみんなわたしだったのだ」私はこの本を読むまでキリスト教について何も知りませんでした。「まずしいひと ちからのないひと びょうきのひと いえのないひとの なかに わたしは います」この1文を読み、心が温かくなりました。うちの近所に障害者福祉施設があります。たまにグループで散歩をされています。子どもはそういう方に敏感で「あの人はどうしたの?」というようなことを言うと私は「あの人は神様なんだよ」と教えるとすっと気持ちを落ち着かせます。そして私自信が偏見ではなく「神様ありがとうございます」と思いやれるようにこの本でなれました。
(神奈川県在住、4歳7ヶ月男の子、日本語200 冊)