天人女房

(再話) 稲田和子 (絵)太田大八 童話館出版

7月7日は七夕ですね!

七夕の伝説はいくつもありまよね。

そして、七夕の絵本もたくさんありますよね。

その中で、世界中で人気の天人女房を紹介します。

あらすじ

昔話絵本『天人女房』の天人は天上界に住んでいて、
空中を飛ぶことができる超自然的存在―神さまの一人です。

地上に住む普通の男にすぎない牛飼いが天人を女房にしたら、
何が起きたか、はたして二人は幸せになれるのか、
それを語ってくれるのがこの物語です。

<Amazonより>

子育てワンポイントアドバイス

昔から伝えられてきた物語は、私達に、道徳や原理原則などを教えてくれます。

「人を困らせたり人に意地悪をしたりしてはいけません」と言われるよりも、
そのような物語に親しむことで、道徳心は育まれるように感じますが、いかがでしょうか。

さて、難題を解決した者が長者や王様の婿になれるという昔話を<難題婿譚(なんだいむこたん)>と言います。

周りの人や動物などの助言で、難題を解決して、幸せに結婚・・・ということが多いパターンですが、
この話では、そうはいきません・・・。

それはどうしてだと思いますか?

<天女に一目ぼれをした牛飼いの若者が、羽衣を隠す>という、
「人を困らせることをしてしまったから」だと私は思いました。

昔話や民話を読むことで、
「善い行いをした人には良い報い、悪い行いをした人には悪い報いがある。」という、
<因果応報(いんがおうほう)>を潜在意識にインストールできます。

余談ですが、この絵本の最後に、
作者の稲田和子さんが<「天人女房」について>というタイトルで、
「天人女房の起源」「日本のたなばた伝説」
「『天人女房』にみえる古い民族」「世界中で人気の天人女房」
「牛を犠牲に天に到達」「天の国と地の国」「二つの七夕星の距離」
について書いてあるコラムは、とてもわかりやすくて「へぇ~~~!」と思うことばかりです。

この絵本を読むことで、
・七夕の伝説の1つを知る
・羽衣伝説や天女や七夕について詳しくなる
・人を困らせるのはやめようという道徳心が身に付く
など、七夕の知識や天体への関心や道徳心などが育まれます。