とん ことり

筒井頼子(作) 林 明子(絵) 福音館書店

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

引越しをしてきた、かなえのうちに、毎日ポストに何かが届くお話です。とん ことり と毎日ポストに何かが届く様子をじっくり見ながら、自分でも読めるようになって来ました。主人公の女の子が、「すみれ たんぽぽ てがみ・・・」と、つぶやく箇所があるのですが、同じようにして、まねをしていっています。最後に、主人公のこどもと、その子と友達になった子どもの遊んでいる様子を見て、「楽しそうだね」と言って、自分もにこにこ笑っています。
(東京都在住、3歳2ヶ月女の子、日本語450冊・英語10冊)
子どもがドキドキ話に吸い込まれているのが分かります。知らない町に引っ越してきた寂しさから、お友達ができた喜びが絵の表情でもイキイキと描かれています。娘も、二人仲良く自転車をこいでいるページが大好きです。大人の私は初めて読んだとき、迂闊にもホロリと涙がこぼれてしまいました。小さな子ども同士の心のふれあいの話です。いいなぁ~。何度読んでも心が温まります。
林明子さんのほんわかした絵がとても好きです。特に最後の文字のないページの、かなえと女の子の楽しそうな場面ではとてもあたたかい気持ちになります。ストーリーも心がほわんとする展開です。新しい町に越してきて、不安な気持ち、退屈な気持ちでいっぱいなかなえに届く贈り物。そして、その贈り物をきっかけに 仲良しになるかなえと女の子。ちょっとした勇気でステキなお友達ができるんだよって語りかけてくるような絵本です。。