はしれ、きかんしゃちからあし

小風さち (文), 藍澤ミミ子 (絵) 福音館書店

お勧めの絵本の理由やお子さんの反応など

蒸気機関車が戦争を経て今では観光列車として活躍しているという、少し重たいテーマであるのですが、何故か一番のお気に入りの絵本です。はじめは意味はわからなかったようですが、機関車の力強さなどの表現が大好きでこの本を選んでいるようでした。つい最近ですが、戦争や爆弾といったキーワードについて、勇気を出して質問してきました。どのように説明するか迷いましたが、国同士のけんかであることと、たくさんの人を傷つけてしまう道具だということを説明すると、「絶対だめ!」と言って口を固くむすんでいました。きらいになってしまったかなと思いましたが、そんなことはなく、相変わらずこの本を選ぶのですが、そのページにくると口を固く結んで聞いています。あまりそのことについて多くは語らないのですが、なにか伝わっているのだと思います。この絵本にはそんな力があると思いました。
(愛知県在住、4 歳2 ヶ月男の子・0 歳8 ヶ月男の子、日本語421 冊・英語22 冊)
図書館で見つけてすぐその場で何度も読みました。その後も繰り返し読みました。ダイナミックで素晴らしい絵本です。まだ、言葉が出ていないときに擬声語をマネして遊んでいました。
(神奈川県在住、2 歳6ヶ月男の子、日本語300 冊)
この絵本は、機関車の躍動感がとてもよく伝わってきます。戦争の時代から復興まで機関車を舞台に描かれていて、8 歳の子は、戦争のことについて少し考えるようになりました。3歳の子は、長い文章の絵本ですが、読み聞かせるとしっかり最後まで聞いています。いつも一番始めに読みたいと持ってくる一番お気に入りの本です。「ごっ、ごっ、」「どっ、どっ・・」など擬音が機関車の版画と合っていて、子どもも一緒に言って絵本を読み進めています。
(静岡県在住、8 歳7 ヶ月男の子・3 歳6 ヶ月男の子、日本語300 冊)